制作あれこれ

松川佳代の絵日記。制作、講座、絵について思ったこと、なんでも。
主に別サイトにした制作・講座風景の更新のお知らせです。
バベルの塔
バベルの塔展に行きました。

30号も無いのではという予想を裏切る小ささの作品を、300%に拡大した巨大な複製画がありました。
藝大の修復研修室が、質感を手作業で再現し、その上に高精細デジタルプリントをしたそうです。

美術館に行くと、よく最先端技術にお目にかかります。
8Kのテレビ、高精細デジタルプリント、3D複製画。

大体、それらのデジタルのものは、本物より鮮やかになっています。
見栄えのためなのか、技術の限界なのかは知りません。

とにかく、本物の名画の光を放つような色彩、遥か彼方まで空間が広がってゆく中間色は、決して再現されることはありません。


細密であることは、解説がしやすいと思います。
美術館がそう解説すると、人々はより近づいてどんなに細かいかを探ろうとします。

超有名作品の時になされる2列構成の展示で、ベルトコンベアーのように流れながら鑑賞する1列目。
人々の黒い頭の隙間から、色彩は覗ける2列目。

1列目だけが、長蛇の列でした。


色彩が凄いということを、空間のある絵と無い絵があるということを、
言葉で説明するのは難しい。

「最先端技術を持ってしてもこの色彩は再現できませんでした」
と美術館としては言いたいはずと思いますが、
そうも言えないのでしょうね…


本物のバベルの塔は、大樹のように優しく、錆のように年月を重ねた色をしていました。

「遠くて見えないね」

という声を聞きながら、
あの色を観てください、
あの色はここでしか観られませんよ、

心の中で思いました。


ボスの2点も、品のある繊細な色調で、
たいへん美しかったです。



http://babel2017.jp/









| Kayo | 鑑賞 | 23:33 | comments(0) |
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