制作あれこれ

松川佳代の絵日記。制作、講座、絵について思ったこと、なんでも。
主に別サイトにした制作・講座風景の更新のお知らせです。
久々の公園
足の怪我から2週間弱。
ようやく包帯が取れて、絆創膏だけになりました。

まだ痛みはありますが、自転車には乗れそう…?
と思って、夕方行ってきました。



ああ。やっぱり。

先週の今日がピークだったし、大雨もあったのでそんなもんかな…。
(でもまだ折れてはいないので復活するかも)

今日は、別に向日葵でなくてもいいんです。
曇りで暗くてもいいんです。
ただ、描くことのリハビリをしたかっただけなので。

7月の最初に描いて以来、3週間ぶりのパステル風景。

講座でも触っているのでパステル自体は久しぶりではないのですが、風景スケッチ用の400色箱は触っていなかったので、ちょっとあの色どこだっけ状態になりました。



↑頻繁に使っていると、各色のちび具合で大体覚えています



昨日モデルさんを描きながら、やっぱり風景を描くこととモデルを描くことは似ている、と思いました。

 

その時にしかないもの。

私は私の中に蓄積したものや創造したもの、それらを組み立てて構築して大作を創るような、一般的なアーティストのようなことはあまりできません。

ただ、今眼の前で起こっていることを捉えようとする時の感覚は、私にとても合っているのだと思います。



以前の個展で、私の絵を初めて観た方から、「きみは狩人だね」と言われました。

私自身、雲を描くときは「描けた」というより「採れた」という感じなので、妙にしっくりきたのを覚えています。



向日葵は下を向いていましたが、雲が穏やかで、風が吹いていて、静かな夕暮れでした。
(池のウシガエルがズモズモ言ってちょっと怖かった)




やっぱりパステルで風景を描くことは私の基本だな。


と、そんなことを考えて、そういえば今月で10年だった、と思い出しました。



↑10年前のパステルペンシル画

10年描いても、まだこんなところ。
怪我の功名、雨降って地固まった10周年。





| Kayo | 制作 | 23:46 | comments(0) |
初めての銅版画(5)刷り


腐蝕させ、グランドを落として磨き、
これから仮刷りです。

仮というのは、やはり刷ってみないことには、完成のイメージが掴めないためです。



インクを乗せます。このインクけっこうお高いです。



ローラーで伸ばして、



余分なインクをヘラで取り除きます。



寒冷紗でインクを拭き取ります。
寒冷紗って不思議な名前、と思ったら農業とかお料理とか様々な用途に使われるものなんですね。



さらに寒冷紗を中に詰めた人絹で拭き取ります。
じんけん…人工の絹、つまりレーヨンとかポリエステルとかなんですね。ちょっと不思議な略称…。

この拭き取り加減で、仕上がりが左右されます。
つまり、版画は同じものがたくさん刷れると言っても、
シャチハタのハンコのように次々刷れる訳もなく、
1回1回インクを丁寧に乗せ丁寧に拭き取り丁寧にプレスする必要があるのです。

わー。たいへん…




プレートマークというパンの耳のような部分も拭きます。

そしていよいよ…!






第1刷り完成です。




わー何描いてあるか全然分からない。
ここから、どこを濃くし、どこを削り直すかを考え、

グランド作り→描画→腐蝕→刷り

の工程を延々と繰り返します。



工程の大変さから思うと、初めての仕上がりを見たときに
「あれだけやって、こんなもんか…」
とガッカリした思いはあります。

ハッキリ言って、版画はコスパが悪いということは分かりました。
何十枚も同じ絵が売れる人は別として。

ただ、鉛筆よりも相当に鋭い線を延々積み重ねて画面を創り上げた時の達成感が、
きっとあるのだと思います。
(序の口の私にはまだありませんが!)


そして、紙に刷られたものはやはり得も言われぬあたたかい凹凸があります。

デジタル複製画、デジタル版画と呼ばれる
高機能プリントが発展する現代において、
減ってはいても無くならない銅版画は、
やはりデジタルと本物を見分ける目が
人にはあるからなのだろうと思います。


様々な面で、私の制作に有用になりそうです。



版画。懐かしい校舎に何だか合います。

まだまだ第1ステート。
頑張ろう。




| Kayo | 制作 | 23:56 | comments(0) |
初めての銅版画(4)描画

ようやく、描画作業です。



既に鉛筆で1回描いた気分ですが、それをニードルで描く工程を経て銅版画です。
ここから。



腐食の時間差を利用して濃淡ができるということなので、最も濃い部分から。



一番濃い部分…そんなに多めじゃないのかな…全く想像つかないので、とりあえず、手探り。



腐食液の出番です。
これでエッチングらしくなってきました。

銅版画には、直接銅板を削る技法(エングレービング、ドライポイント、メゾチント等)
と、腐食作用によるもの(エッチング、アクアチント等)があります。

グランドという防蝕剤を一面に塗り、
それをニードルで引掻き、銅を露出させた部分だけが
腐蝕液によって削られ、溝になる。
その溝にインクを詰めて、転写する。
それがエッチングです。
美術館によくあります。なるほど。

直接彫るタイプだと握力が要り、柔らかい線も難しいですが、エッチングは鉛筆程では無いにしろ、カリカリと「描く」ようにできる、それが利点です。



数分腐蝕液に晒します。
うっかりスマホを落として角を一瞬浸けてしまいました。
絶対ダメなやつ(汗)
防水でしたし、少しだったのですぐ洗ってセーフでしたが、昔だったら硝酸だったりしたのでアウトとのこと。
うわー。



腐蝕液から上げて洗っても、鉛筆の線は消えません。

さらに描き進めます。



ここで、難儀する実感となったのが、グランドが黒く、削った所(銅)の方が明るい!ということ。

エッチングは描いた線が黒くなるから分かりやすい、と聞いていましたが
作業中は明暗が反転してしまうのです。
これは…!
明暗の調子に割りとこだわる派の私には…
やりづらい!!

これってグランドの上に白い何か塗って描いたらダメなのかなー?
白いグランド無いのかな?
慣れてから考えよう。



段階的に描き進めて、腐蝕すること3回。




そして、グランドを落とし、磨きます。

確かに腐蝕され削られている!
おお〜ちょっと感動。

そしていよいよプレス。


初めての銅版画(5)刷り

| Kayo | 制作 | 23:46 | comments(0) |
初めての銅版画(3)転写

銅版画2回目です。
備忘録のためにも、ここに記録しておきます。



まず、版の大きさにPCでプリントアウトした絵を、
トレーシングペーパーに鉛筆HBで写します。
ここでかなり詳細に描いておくのがミソとのこと。



前回塗っておいたグランド。乾いてます。




ロウソクで炙り、煤をつけます。
焦がさないように注意。



こんな感じになりました。
なんかここでアートっぽい。



トレーシングペーパーの鉛筆面を版にくっつけて…



プレス機の上でハケでさっと水を塗り、

プレス!



したらこうなりました。



ぴったり貼りついてます



そうっと剥がすと…




おお!
鉛筆が転写されています!
輪郭だけカーボンで写す等、色んな方法があるようですが、
確かにこれなら描写が進めやすそうです。

ここで絵の準備、絵で言う下地づくりが完成。
やっと描画に入れます。

 

 

初めての銅版画(4)描画

| Kayo | 制作 | 23:31 | comments(0) |
初めての銅版画(2)刷り 見学

銅版画見学。

このサークルをご紹介いただいた、入江英三先生の作品です。



ドライポイントです。

銅版画には、直接ニードル等で削るもの(ドライポイントなど)と、
腐食作用を利用して描画するもの(エッチングなど)
があります。

(合ってるかな…不安)



インクを乗せました。



インクを拭き取ると、ニードルで彫った溝にインクがたまります。

この拭き取り加減で、絵の仕上がりが全然違うそうです。
拭き取り跡も残らないように、慎重な作業です。



素敵な年代物プレス機の登場。

これが無いと、銅版画はできません。

かつて油画科の予備校から版画科に入学した友人が、
「油画は我流でもできるけど、版画は家じゃできないから」と言ってました。
まさに。



そして、素敵な作品が刷り上がりました!
おお〜…
(私がお手伝いしたので刷りが下手っぴです、すみません)

何版も試し刷りを重ねて、彫りを重ね、
めくれた銅板にインクがたまったり、
味が出てくるのですね。



「色」を何よりも優先としてきた私が、
銅版画で何が出来るのでしょうか?

自分でも仕上がりが想像できず、
楽しみです。
 

 

初めての銅版画(3)転写

| Kayo | 制作 | 19:37 | comments(0) |
+ 松川佳代 ホームページ
+ 著書のご案内
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< November 2017 >>
+ SELECTED ENTRIES
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ RECENT COMMENTS
+ 松川佳代Twitter
+ LINKS
+ Kayo@制作のキロク
+ MOBILE
qrcode
+ PROFILE